ottoesetteの日記

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リゾットの定義

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「リゾット」とは、米(Riso)と最高(ottimo)を合わせた造語。
元々北イタリアの料理でバターでお米を炒め、サフランとスープで炊いたものでした。
今では、イタリア全土のレストランで作られます。
 
イタリアでは、カルナローリという大粒のお米を使い、水分の多い新米より、古米を好んで使います。
ピエモンテ州 リヴォルノ・フェッラーリスのアクエレッロの最高級米は、
イタリアで最も美味しいカルナローリとしてその名が知られていますが、7年熟成。
このお米は、無農薬、オーガニック栽培で収穫後はステンレスの密閉された
サイロに入れられグルグルと回して一定の風を送り込みながら15度以下で 7年間熟成保存。
この熟成過程でデンプンタンパク質、ビタミン数種が水に溶け出しにくくなり風味も際立つそう
さらに精米も昔のようにゆっくりと米粒を傷つけないように
4工程に分けて(籾すり、籾殻落とし、米ぬかを落とす、選別)
しかも精米時の胚芽の粉を仕上げにコーティングするので風味がプラスされます。
ただ、意外と日本のお米の香りがおいしくて、それを活かすのもありかと思います。
粒の大きさはどうしようもないのと、粘りの出方が違うので注意が必要です。

次にリゾットを作る時の大切な工程

お米をはじめにオリーブ油で炒めてお米の芯まで温めます
お米の温度が上がり加熱時の水分の吸収率が高い状態が保たれ
そこに注がれる熱いブロード!
このブロードは何度にも分けて少しずつお米にすわせて行きます。
そしてよく混ぜる。イタリアの米は粘りがないのでここでしっかり混ぜて
米の周りに糊化したブロードを纏わせるようなイメージです。
古米を使うことで、新米に比べて加熱時の吸収率が高い =ブロードをたっぷり吸ってくれる
そして粒がしっかり=お米の粒の割れが起こりづらい
そしてなによりアルデンテに仕上がってきます。
最後、ブロードの量は気を付けます。
リゾットは鍋をあおって、ギリギリ鍋肌から離れる程度の濃度と決まっています。
スープが多いと、また料理の名前も変わってきます。
レストランでは、シェフ本人が作ることが多い。
一件のレストランを張る腕と哲学の見せ所となります。
 
Risotto Biancoならば、白ワインの風味、仕上げのパルミジャーノレッジャーノ、バター。
Risotto Milaneseなら、サフランの利いた黄色のブロード、骨髄、パルミジャーノレッジャーノ。
などの定番一つとっても、イタリアでもお店によってかなり違います。
 
ただ、日本でイタリアンと名乗ってるレストランでも、
まだ理解が浅くって、【おかゆ】や【おじや】のように汁っぽかったり
も多々見受けるので食べるのに注意が必要な料理ですね。
 
ちなみに、リゾットはフォークで食べます。
これは、スプーンの方が金属面が多く舌にあたるのを嫌って?なのだそうです。
(というか、単純にフォークの文化?だと思います。)