ottoesetteの日記

温泉キュイジーヌの温泉と地獄蒸しの使い方

かぼす

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カボスは、生産量の98%が大分産。
クエン酸とビタミンCがたっぷりの果汁とさわやかな香。
香酸柑橘類の中でも酸味が強すぎないので食材の味を酸味で消すことがなく、
またミネラル由来の塩味・苦味・甘味が相対的に高いため、
焼き魚や鶏肉、牛肉等の素材の味わいを引き立たせるような料理に使うことにより、
素材の味わいとの調和が活かされると考えられます。
また、ミネラル分としての塩味がしっかりとしていることから、
食材に塩を添加する代わりにカボスを添加することにより減塩効果が期待されます。
 
カボスは、大分県の特産果樹で、
古くから竹田や臼杵地方の民家の庭先に薬用として植栽されていました。
臼杵市乙見地区に残る言い伝えによると、
江戸時代に宗源という医師が京都から持ち帰った苗木を
植えたのがはじまりとされています。
ダイダイの古名「カブス」と発音が似ているため混同されていますが、
ダイダイとは全く異なる品種です。
貝原益軒の養生訓には「皮をいぶして蚊いぶしとしたことからカブスとなった」とされていますが、
これはダイダイのことでカボスのことではありません。
「カボス」の記述が文献等に初めて登場するのは戦後しばらくたってからの、昭和中期です。
しかし、臼杵市内には樹齢300年といわれる古木が存在していましたし、
現在も樹齢200年前後の古木が数本点在しています。
他県にはこのような古いカボスの樹は見られないことから大分県が原産と思われます。
 
 
田舎の家に行くと、『じいちゃん酢をとってきて』と
おばあちゃんに言われ庭裏のカボスをとってくるおじいさん
の姿があったりして、大分の生活にはまりこんでるんだなぁと
実感される光景も見受けます。